羨ましくて、仕方なかった。
君は、僕とは違って、「普通の子供」だったから。
だから、母は君の事を誰より愛したのでしょう?
羨ましくて、仕方なかった。
貴女は、俺とは違って、「普通の子供」では無かったから。
だから、俺は縛られて一つも自由なんてありゃしない。
ねえ、
要らないのなら、寄越し給へよ。
羨ましくて、妬ましくて、喉から手が出るほど欲しかった。
「今はどうなの?」
そう問われれば、今でも確かに、「欲しい」と思う。
君が普通でなくなっても、でも、僕は、君のように「母に愛された記憶」は、無い。
なあ、
それがそんなに嫌ならば、俺に寄越せばいいだろう?
変わりたいなら、変わってあげるのに。君の銀の髪を、赤い眼を頂戴?
「本当に欲しかった?」
そう問われれば、「当たり前だ」、恨みがましい目で君を見て、そう言える。
君は自由だった。俺は、「決まりに縛られて窮屈」だった。
いらないものなら、どうか、わたしに。
願っても願っても、届きはしないのだけれども。
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